できれば母乳で育てたい。どこのママもそう考えていると思います。でも実際は様々な理由で母乳育児を断念せざるを得ないこともあります。
私も諸事情により、母乳と調乳ミルクの混合から開始したものの、母乳は1ケ月ほどで断念しました。体調を崩して薬を飲まなくてはいけなくなった為です。
そのおかげもあり、ドイツのミルク事情に少しだけ詳しくなりました。
ドイツのMilchnahrung(粉/液体ミルク)の種類や特徴について紹介しています。
母乳が一番なのは言うまでもありませんが、様々な理由や赤ちゃんの成長に伴い、調乳ミルクを導入する場合もあると思います。そんな時にどれを選んだらいいのか悩んでいるドイツ在住の方、参考にしてみてください。
ベビー用調乳ミルク、メリットとデメリット

市販の調乳ミルクを利用するメリットとして一番に挙げられるのは、
体力や睡眠の面で少しだけママの負担が減ります。あとは、赤ちゃんが飲んだ量を把握しやすい点もメリットとして挙げられます。
一方デメリットとしては、
粉ミルクの場合、お湯を沸かして調合して冷ましての一連作業で時間も取られます。
母乳にもメリットとデメリットがあります。要は調乳ミルクと反対で、体力的にはきついけどコストはかからない、ということ。
もし、母乳を続けるか、調乳ミルクを始めるかで迷っている方がいたら、ご自身の生活スタイルの中でメリットとデメリットを考慮してみてくださいね。
日本の調乳ミルク事情

日本の調乳ミルクは粉ミルクが主流です。ただし、粉ミルクの形態は様々な工夫がなされていて、スティックタイプやキューブタイプなど、ドイツには無い便利なものがあります。
そして日本で液体ミルクが解禁されたのはここ数年のこと。まだまだ浸透していないイメージです。
現在日本で発売されている液体ミルクは以下の通り。
- 明治 ほほえみ(0~1歳用/240ml缶)
- 明治 ステップ(1~3歳用/240ml缶)
- グリコ アイクレオ赤ちゃんミルク(0ヶ月~/125ml紙パック)
- 雪印ビーンスターク 液体ミルクすこやかM1(0~1歳用/200ml缶)
日本は種類も少ないですし、様々な議論があって液体ミルクの導入には少し否定的だったり遅れていたりしますよね。
導入のきっかけとなった大きなキーワードは災害用、備蓄用だと思います。水もお湯も入手できない環境で、常温保存が可能でそのまま赤ちゃんに与えられる液体ミルクの存在はとても大きいと思います。
ドイツの調乳ミルク事情

一方ドイツでは、粉ミルクと同じように液体ミルクの選択肢も多くあります。
ドイツで一般的に売られているMilchnahrungブランド一覧
ドラッグストアやスーパーで並んでいる一般的なMilchnahrung(粉/液体ミルク)には以下のようなブランドがあります。
ブランド名 | 種類 | メーカー | メーカー情報 |
HiPP | 粉/液体 | HiPP | スイスの大手有名メーカー。瓶入り離乳食の代名詞。 |
BEBA | 粉/液体 | Nestle | スイスの大手食品メーカーネスレのブランド。 |
LITTLE STEPS | 粉 | Nestle | スイスの大手食品メーカーネスレのブランド。BEBAより安価。 |
Aptamil | 粉/液体 | milupa | フランクフルトに本社を置く粉ミルクメーカーで仏Danoneの傘下。 |
milumil | 粉/液体 | milupa | フランクフルトに本社を置く粉ミルクメーカーで仏Danoneの傘下。 |
Humana | 粉/液体 | Humana | ドイツの乳業会社dmkグループに属し、HiPPの傘下。 |
Bebivita | 粉 | HiPP | BebivitaはHiPPの子会社で、離乳食、ミルクを安価で扱っています。 |
以上は大手メーカーのものですが、その他にオーガニックミルクブランドのTöpferやHolle、ドラッグストア独自のプライベートブランドのものもあります。
Milchnahrungの種類と対象月齢
各メーカーから、月齢に応じて以下のような名称で分類、販売されています。
ミルクの種類・名称 | 対象月齢 | 詳細 |
Anfangsmilch Pre | 出産後から | HAやAnti-Refluxなど種類豊富。 |
Anfangsmilch 1 | 出産後から | Preで問題なければこちらに移行。 |
Folgemilch 2 | 6,7ヶ月頃から | |
Folgemilch 3 | 10ヶ月頃から | メーカーによっては無い場合も。 |
Kindermilch 1 | 1歳から | いわゆるフォローアップミルク。 |
Kindermilch 2 | 2歳から | いわゆるフォローアップミルク。 |
出産直後から使用する場合はPreから開始し、その後1→2(→3)という順番で1歳まで移行します。
1歳以降のKindermilchは牛乳の代用、または離乳食で摂取しきれない栄養を補完するという位置付けで利用します。
産後から使用できるAnfangsmilchには、赤ちゃんの様々な症状へ配慮された特殊なミルクがあります。
以下の2種は各ブランドからも発売されていて、よく目にする特殊ミルクです。
HA(Hypoallergenen)は牛乳タンパクアレルギーへ配慮し、良質な乳タンパクを使用した低刺激性のミルクです。両親に牛乳アレルギーがある場合や、赤ちゃんのアレルギー発症リスクを軽減したい場合などに利用されています。
AR(Anti-Reflux)は、胃食道逆流症用のミルクで、吐き戻しに配慮された粘性の高いミルクです。日本では森永乳業で扱いがあります。
実際に使用していたミルクと経験談については別記事をご覧ください。
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